七ヶ浜に思いを寄せて。

みなさんのコメントありがたく思います。

宮城県、七ヶ浜は、わたしの被災地支援の原点です。
震災から1ヶ月半後、わたしは約10日間、七ヶ浜に入りました。七ヶ浜を選んだのはわたしです。わたしは単独で仙台駅に降り、駅に貼り出された被害状況とボランティアの受け入れ表を見て決めました。当時の仙台駅はほんとにごった返しでした。全国からのボランティアの人が集まり、身動き出来ないほど人が溢れていました。貼り出されたボランティア表を目で追っていくとほとんどの被災地域が、”団体のみ受付可、単独は不可”と書かれていました。

そんな中、七ヶ浜だけは”単独での受け入れ可”と書いてあり、おもわず、ここだ!と決めたのでした!

そうです。

わたしはたった一人で仙台駅に降りたっていました。いてもたってもいられない!とはこの事でした。4月にはロックオンの樋川くんとトラックを運転して、福島須賀川、岩手の山田町、大槌町に物資は運びましたが、運ぶだけの行動では現地の本当の様子は何もわからない。それだけでは納得いかないものがありました。

 
仙台駅から七ヶ浜のボランティアセンターに電話すると、「ひとりでもよいので、すぐに来てください。今から来られますか?」と、女性の声はとてもはきはきとしていて、わたしはレンタカーを借りてぶっ飛ばしたのです。

後にこの女性、社会福祉協議会の星 真由美さんとは、ほんとにとても親交が深い仲となりました。1日に700人ほどのボランティアが、全国から集まる中、男性顔負けの采配と、女性さながらの気配りでボランティアセンターを束ねていたのは七ヶ浜在住の星さんでした。

 
七ヶ浜の有り様にショックで体が震える。

わたしはボランティアにおいて、現場第一主義を徹底させてもらいました。現場で仕事をしないと何もわからないからです。

初日、2階まで水に浸かった個人宅の汚泥撤去作業。

天井まである下駄箱の最上段に置いてあった長靴の中からは汚水と一緒に死んだ魚が出て来たのです。泥にまみれた布団や畳は男性3人でも持てないのです。倒れたピアノやオルガンは泥をかぶり、二度と音は出せないのです。そんな現場での作業はマスクを2重にするよう、言われました。感染を防ぐためです。

家が流されなかったのがせめてもの救いなのです!とその家の主は泥だらけの家を片付けながらわたしたちに何回も言われていました。

その後、自衛隊のかたと組んで、仮設住宅への物資配給、流されてきた写真の洗浄、フリーマーケットの物資配列等、させて頂きましたが、見たこと、感じたこと、経験したこと、すべてがその後のわたしを突き動かしました。
わたしの花活動支援は翌年、七ヶ浜の仮設住宅にお花を届けることから始まりました。あれは母の日でしたね。カーネーション1000本を届けたのが、ついこの前のように思います、、仮設住宅の集会所に集まってくださった年配のかたがたとのお花の交流がわたしのワークショップの原点にもなっています。あのとき、お婆ちゃんが泣いてくれたのですよ。

七ヶ浜でのエピソードをあげたらほんとにキリがありません。

わたしの目の前で、散歩中のわんちゃんが突然、飼い主さんが持っていた紐を振り切って脱兎のごとく逃げたのです。ちょうどわたしは汚泥作業が終わって帰っているときでした。その場に居合わせたのだから、飼い主さんと一緒に走って探し回りましたね。その時、飼い主さんから聞きました。わんちゃんは被災した場所を通ることを凄く怖がるのだと、、流された自分の家がそっちの方向にあったから行こうとしたのだけど、こんなところを通るのが怖かったんだ。だから逃げたんだ、、と。

このわんちゃん逃亡事件は、震災の怖さは人だけではなく、動物をも恐怖に陥れたということを物語っていました。夕方近くに小学生の子たちが捕獲してくれていたので見つけることができましたが、飼い主さんは抱きついて泣いていましたね。

とにかく、七ヶ浜にはたくさんの、、、ほんとにたくさんの伝えたい思い出があり、それらひとつひとつはとても大事なことなのです。

 
今回、わたしの被災地支援のすべての原点である七ヶ浜にみなさんと行けることをとても嬉しく思います。わたしも3年ぶりです。ここにひまわり咲かせたいですね。

そして8月には国際村でたくさんのお話をしたいと思います。ひまわりワークショップもやります。

ほんとに楽しみにしています。

長々と書きましたが、みなさん、応援ありがとうございます。そして6月15日どうかみなさん、気をつけて来てくださいね。七ヶ浜で待ってます!!

 
 
 
 
 
 

14 件のコメント

  • マーシー より:
    前略
    長渕さま、時が経つのが早いですね
    皆んな生き物め再生しつつある様になる様は、なってきてるけどあと日のあの時の画像を見るとトラウマになります( ̄^ ̄)ゞ
  • 生稲 勇 より:
    悦ちゃんは行動力の人ですね。
    私も宮城県の女川とつながって支援活動をしてきました。
    そこにはたくさんの思いがあり、同時にたくさんの力をもらいました。
    今、私が関わっている子どもたちは、震災当時はまだ幼くて、あまり記憶にない世代です。
    でも、被災地はまだまだ復興半ば。
    だから、震災を知らない世代にも、この「思い」を伝えていきたいと思います。
    悦ちゃんの思いもしっかり受けとめながら、お手伝いさせていただきたいと思います。
  • シロクマサンタ より:
    こうやって悦ちゃんの文章を読むと、あの時の事が昨日の事の様に思い出されます、、、
    自分は建築資材を運んでますから、、、
    七ヶ浜の仮設住宅に何回運んだ事か。

    悦ちゃんも特別な想いを持って七ヶ浜に来られるんだな、、と改めて考えてしまいました。

    みんなで最高の盛り上がりと、笑顔の思い出と、達成感を味わえたら嬉しいなぁ❤️
    悦ちゃんをリーダーとして、みんなで必ず成功させましょう!!


    悦ちゃん!
    七ヶ浜で待ってて下さいよ〜〜〜〜っ!!

    宮城シロクマ会
    シロクマサンタ
  • TaKaKo より:
    おはようございます!
    今朝の福岡は台風並の風が夜中から吹いていて、朝一番、主人はハウスを見回っていました。何も被害はなくてほっとしています。
    自然の力の前ではどうすることも出来ない事が多々ありますね。
    花の出荷がとても忙しい時期になりました!
    今年は夫婦で新しい花を植え付けチャレンジしています‼️
    なかなかひまわりプロジェクトに参加する事は出来ませんがいつも震災の事を胸に花作りしていますよ😃
  • 小川貞子 より:
    悦ちゃんの熱い七ヶ浜の思いを、感じて、涙が出ました。頑張って、七ヶ浜の人達が、向日葵で、笑顔になれるように、私もお手伝いがしたいと思いました。頑張りましょう。😃
  • 高井邦克 より:
    何が一番凄いかって、
    直ぐに一人で動いたことです‼️

    悦子さん大好きです。とても尊敬してます。
    今回、仕事で参加出来ませんが、応援してます‼️
  • s より:
    ブログ読んでいて、胸が締め付けられるようです。七ヶ浜にたくさんの愛のひまわりが咲きますように。
  • 木崎ようこ より:
    悦子さん、今晩は、七ヶ浜に思いを寄せて、、、
    の悦子さんの、動ける行動に、感動です、
    個人のボランティア活動は、受け付け無理とは、
    色々事情有りなんですね、???
    今朝も、大雨、昨年の豪雨災害思い出しました。
    我が家には、チワワのらんちゃんがいます。今朝は、
    少し雷の音、雨の大きな音に、何か不安そうに、
    私の顔をみつめてました。大丈夫よって。
    怖さを良く知ってます。
    七ヶ浜、向日葵プロジェクト、
    お天気に恵まれます様に。( ◠‿◠ )🤗💐
  • ハッシー より:
    七ヶ浜へのえっちゃんの
    強い思いが伝わります。
    コンクリートから健気に
    映えていたアスパラガスを
    思い出しました。
    陰ながらですが
    応援しています!!
  • 大槌人 より:
    あの日から世界中の方々の優しさに触れながら、立ち上がって来た私たちですが、悦子さんはじめ関係者の皆さんが大槌入りしてくれた事、本当にありがとうございます。大槌の名前を忘れずにいてくれるだけで嬉しいです。石巻でお会いした時も少しだけその話ができた事も大変嬉しく思っています。
    今回の七ヶ浜のひまわりプロジェクトもぜひ参加したかったのですが、仕事を休めず泣く泣く諦めます。
    私の仕事は家の基礎や外構工事の仕事なのですが、家の再建ラッシュもラストスパートで、後もう少しで仮設住宅から皆さんが再建できるという所まで来ています。
    震災後、復興まで10年の月日がかかる、と言われていましたから後もう少しです。
    七ヶ浜もきっと一歩一歩進んでいる事でしょう。ひまわりプロジェクトの成功を祈っております。
    そして次の機会がありましたらその時こそは参加させてください!
    • LOVE&FIGHT より:
      大槌町の仮設役場から眼下に見た、町の景色は忘れません。

      もう少しなのですね。ありがとうございます。祈ってますよ!
  • たんぽぽ より:
    悦子さん╰(*´︶`*)╯♡

    お疲れ様です‼️

    本日葉付き人参🥕とお野菜送りました。
    お忙しいのに申し訳ないのですが
    明日到着予定です。

    すみません。
    こちらから連絡申し訳ないです。
  • 小野 より:
    僕も震災復興ボランティアは、七ヶ浜が最初でした。
    そこから何度となく足を運ばせていただきました。
    今回、星さんからこのお話を聞き、東京から日帰りでサポートスタッフで参加させていただきます。
    久しぶりに七ヶ浜の皆さんにもお会いしたくて…

    実は5年前、悦子さんが七ヶ浜で母の日のワークショップを開催したときも、星さんのご厚意でサポートスタッフで参加させていただき、じゃんけん大会で勝っちゃって、家人さまのタオルに直筆でサインをいただいたのを、今でも我が家の家宝にしてあります。

    ひまわりプロジェクトは、3年前の長生以来の参加。
    七ヶ浜の皆さんが、たくさんの笑顔でひまわり植えられますよう、頑張ろうと思います。
    当日、よろしくお願いいたします。
  • いちファンのK より:
    お疲れ様でした。

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